はじめに
団子はどのくらい握ればいいのか?
団子の固さやバラけを調整するにはどうしたらいいのか?
紀州釣り団子を初めて作る時に誰もが持つ疑問だと思います。
そこで、紀州釣り団子の「固さ」と「バラけ」を調整する方法についてスポットを当てて解説しました。
なお、紀州釣り団子の基本ついては「失敗しない!初めての紀州釣り団子の作り方」に詳しく解説していますので、団子の材料や配合がわからない場合はまずこちらの記事を参考にしてください。
固さとバラけの基本
紀州釣りにおける団子の固さの基本は「投げても割れない」こと、
「海底まで割れない」こと、
そして「適切なタイミングでバラける(割れる)」ことです。
投げても割れない団子
紀州釣りで団子を投げる方法は「杓投げ」と「手投げ」があります。
手投げは比較的柔らかい団子でも投げる時に割れにくいですが、
杓で投げる場合は力の入れ方次第で団子が割れてしまいます。
初心者の時は「手投げ」で割れない団子を作る経験を積み、
慣れてきたらできるだけ早い段階で「杓投げ」で割れない団子をマスターすることをオススメします。
したがって、まずは「手投げ」で割れない団子の固さをマスターして、
次に「杓投げ」で割れない団子の硬さをマスターすることが必要です。
なお、杓で団子を投げる際に、団子が空中分解しないように投げる方法については
「失敗しない!紀州釣り団子を投げる技」でまとめているので参考にしてください。
海底まで割れない団子
投げても割れない団子が作れるようになったら、次は海底まで割れない団子の固さが必要です。
紀州釣りは海の底にいるチヌを団子で集める釣りです。
したがって、団子が海底に落ちるまでの間に割れてしまっては紀州釣りが成り立ちません。
着水した団子は海水を吸って自然に崩壊しながら海底へ沈んでいきます。
団子の固さが足りないと、深度がある場所では海底についた頃には割れてしまうことになりますし、
ボラなどのエサ取りが団子をつつくことでも団子が海底に着く前に割れてしまいます。
そこで、海底まで割れない団子を作れることが必要になります。
では、海底まで割れていないかをどうやって確認するか?
具体的にはウキの動き見ることになります。
タナを浅めにとっておくことで団子が海底についた時、
ウキが海面より下に沈むのことで団子が割れずに海底に届いてることを確認します。
適切なタイミングでバラける団子
海底まで届いた団子はその後に割れる(=バラける)必要があります。
バラけないと中の刺し餌が出てきませんからね。
団子を固くしすぎるといつまでたってもバラけずに手返しが悪くなり、
割れるのが早いとエサ取りの餌食になってしまいます。
団子が割れるタイミングは状況次第で変わってくるのですが、
紀州釣りで釣果を上げるためには海底に届いた団子のバラけるタイミングを調節できるようになることが必要です。
団子の握り方で調節する
必要な団子の固さがわかれば次は団子の固さの調節方法を知って、
必要な固さの団子を作ります。
団子の固さを調節するもっとも基本となるのは、
握りの「強さ」と「回数」になります。
団子をの「握りの強さ」は人それぞれなので、
「握る回数」も人それぞれですので、
何回も団子を握ることで自分にあった「握り強さ」と「握りの回数」を把握していきます。
握りの強さ
紀州釣り団子の固さを調節するもっとも基本となるのは握りの強さです。
握りの強さで団子の固さを調節する基本となるのが団子材料の状態。
団子材料がベチャベチャでは握りによる調節はできません。
基本はパサパサの状態から少しずつ水分を加えて、握ると締まる状態が理想的な状態となります。
団子材料の基本が理解できていないと握りによる調整ができないので、
まず紀州釣り団子の材料や配合について詳しく解説した「失敗しない!初めての紀州釣り団子の作り方」を参考にしてください。
握りの回数
団子の固さを調節するもう一つは握りの回数です。
同じ握りの強さで回数を変えることで定量的に団子の固さを調節できるようになります。
まずは基本となる握り回数を数えて、そこから回数を増やしたり、減らしたりして、
団子の硬さを確認してください。
団子の材料で調節する
団子の握り方で固さを調整することができるようになったら、次は材料で調整します。
アミエビ
割れにくい固さにするために団子に粘りを出すことができるのがアミエビです。
ただ、アミエビ自体に水分が含まれていることから、
入れすぎるとべチャべチャ団子になってしまいます。
また、集魚効果が高いのでエサ取りを寄せやすく、
入れすぎるとエサ取り地獄に陥るので入れすぎには注意が必要です。
集魚剤
水分を含まず、割れにくい固さにするために粘りを出しやすいのが集魚剤材です。
紀州釣りで私がよく使用するのはチヌパワースペシャルMPです。
入れすぎると粘りが出すぎて全く割れない団子になってしまいますので注意してくださいね。
細びきさなぎ・荒びきさなぎ
もしアミエビ や集魚剤を入れすぎて割れない団子になったら、
粘りを抑えるためにまずはじめに追加で入れるのが細びきさなぎ、あるは荒びきさなぎです。
粘り気がない細びきさなぎ・荒びきさなぎを入れることで団子が割れやすくなり、
水中でのバラけも早くなります。
ちなみに、細びきさなぎよりも荒びきさなぎの方が粒子が大きい分、バラけやすくなります。
砂
細びきさなぎ・荒びきさなぎを入れてもバラけが遅い場合は砂を入れることになります。
ただし、団子の重さや締まり具合に影響すするので少しずつ加えることをオススメします。
押し麦
押し麦は粘り気はゼロで、粒子が大きいので多く入れるとバラけが早くなります。
まとめ
まず基本的な固さの団子を作れるようになったら、
握りの回数や材料の配分を変えて団子の「固さ」と「バラけ」を調節してみてください。
紀州釣りは団子の「固さ」を操れるようになるとグッと紀州釣りの理解がすすみます。
団子の固さに影響する団子材料はここに示したもの以外にもありますので、
団子の固さにどのように影響するか色々試してくださいね。
そして、紀州釣り団子は「固さ」の調節と同時に「バラけ」の速さの調節も重要となってきます。
団子の着底後にバラけるスピードをコントロールできるようになると上級者の仲間入りです。
団子のバラけには団子の固さに加えて、材料の種類や配合、大きさや形が密接に関わっているところが紀州釣りの奥深さの一つですね。
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