はじめに
突然ですが、釣りに行くとき、あなたは単独行動ですか?グループ行動ですか?
私は、基本的に単独行動で釣りをしています。
学生の頃は、弟や友達と一緒に釣りに行くことが多かったですが、社会人になって、自分で自由な時間を取れるようになってからは、基本的に単独で釣りをしています。
チヌ釣りを始める時も、周りにチヌ釣りをしている友人がいなかったこともあり、一から自分で情報収集して、試行錯誤しながら、道具をそろえて、釣り方を覚えてきました。
一人で釣りをしていると、同じ釣り場の人に声を掛けられる機会がよくあります。
そんな出会いの中で、師匠となる方に声をかけてもらったり、よき釣友と出会って、年に何回か一緒に釣りをするようになり、多くの知識や技術を教えてもらってきました。
今思えば、チヌ釣り初心者の時に、まずは単独で自分なりに始めていたことが、良い出会いにめぐり会い、技術の向上ができたんだと思います。
釣りの技術を向上させるには単独で始めた方が良いのか?グループ行動で始めた方が良いのか?
単独行動とグループ行動のメリット、デメリットをまとめた上で、「単独行動」の方が、なぜ釣り上達のために良いのかを解説したいと思います。
答えは、釣り人として技術を向上させるための、チャンス(機会)のつかみ方にあります。
単独行動
メリット
単独行動の釣りのメリットは、なんと言ってもスケジュールを自分で決められることです。
釣りに行く日、出発時間、帰宅時間は全て自分で決められるので、自分の思った通りに計画を立てられますし、帰りの道中で仮眠をするのも自由です。
どこの釣り場で竿を出すのか、どのような釣りをするのか、場所移動のタイミング、誰にも邪魔されず、自分で決めることができます。
そして、自分の思うように釣りができます。
また、同じ場所に釣り人が少ないということは、そこにいる魚を釣る確率も高くなります。
加えて、単独で行動していると、他人から声をかけられやすいので、人から有益な情報を得る機会が増えることになります。
デメリット
単独行動のデメリットは、現地で信頼できる相手から情報交換ができないことです。
単独行動だと、基本的に信頼できる情報源は自分だけです。
また、当たり前ですが、交通費は一人で全てまかなう必要があり、車の乗り合いができるグループ行動よりは費用が高くつきます。
グループ行動
メリット
2人以上のグループ行動は、みんなで楽しめることが1番のメリットですね。
人が多いと、大なり小なり、釣りスタイルが違うので、情報交換しながら釣果が出る釣り方に修正ができるのも大きなメリットです。
また、自分にない知識を信頼できる仲間から教えてもらえることもあるので、技術の向上に役立ちます。
費用面では、同じ車で複数人で乗って、移動すれば交通費を節約できます。
デメリット
グループ行動の最大のデメリットは、スケジュールを自分だけで決められないこと。
車に乗り合わせていると、近くにトイレがない場合、自分の車ではなければ仲間に運転してもらう必要があり、釣り場所を移動する場合でも、相談してから移動するといったことが必要となります。
さらに、釣り場の魚の数は限られているので、一人が釣る確率は下がることになり、技術の格差があるグループでは、釣れる人と釣れない人がどうしても出て来てしまいます。
そして、グループ行動をしている人には、他人が声を掛けにくいという場面が多々有ります。
仲間で楽しんでいるところに、他人が声をかけるのは結構ストレスですからね。
早く上達するには単独行動がオススメ
賛否両論あると思いますが、釣りを上手くなりたいと本気で思うなら、まずは単独行動で一から始めた方が釣りの上達は早いです。
自分で考えて釣りをするようになる
単独行動だと、スケジュールを自分で決められて、自分の思うように釣りができます。
逆にいえば、自分でスケジュールを考えて、“どの場所”で、“どのような釣り方”でやるかを考えなくてはなりません。
自分で考えて、試行錯誤して出した結果は貴重な経験となり、自然と釣るための知識や技術が身につきます。
自分で考えて魚が釣れた時、その釣れるパターンは貴重な財産ですし、もし釣れなくても、そのやり方では釣れないんだという、知識になります。
グループで他人にお膳立てをしてもらって釣っても、釣るための経験や技術はなかなか身につきません。
釣れるパターンを見つけやすい
釣りは確率のゲームです。
いかに釣れる確率を高められるかが、良い釣果に直結します。
アジの群を相手に釣るようなサビキ釣りは別として、特にチヌのように数が限られた魚を寄せて釣る場合は、グループ行動だと釣り人が多くなる分、自分が釣る確率が下がります。
そして、釣れるパターンがわからないと、その釣り方が正しいのか、悪いのか、正しく判断できません。
本当は正しい釣り方をしているのに、たまたま隣の同行者に釣られただけなのかもしません。
釣れるパターンを知るには、釣り人が少なく、釣れる確率が高い時に結果を出すことが早道です。
グループで動いている時よりも単独行動の方が、釣れるパターンを知る確率は高くなります。
まとめ
ずいぶん前にベストセラーになった「グッドラック(Good Luck)」とう本をご存知でしょうか。
わずか119ページの本で、1日で読んでしまうことができる短さですが、非常に示唆に富んだ良書です。
この本を読んで常に意識するようになったのが、チャンス(機会)はどこにでもあって、幸運を手に入れるには、チャンスに気づくか、気づかないか、とうことです。
そして、チャンスに気づくためには、常に準備していることが大切と説いています。
釣り人として幸運に恵まれるためには、「魚が釣れる良い環境に出会うこと」や、「良い情報や技術を教えてくれる人と出会うこと」というチャンスに気づくことですね。
そして、チャンスに備えるとうことは、「魚が釣れる良い環境に出会った」時に、そこにいる魚を「釣る技術を持っている」こと。
声をかけてきた人が教えてくれる「良い情報や技術」が正しいのか、そうでないのか、自分で判断できる「知識を持っている」ことです。
チヌを釣る技術や知識があれば、機会を逃すことなく、魚が釣れる楽しみを味わえますし、師匠となる人が声をかけてくれた時に、付き合うべき方だと判断して、技術の向上ができます。
釣りの技術を上げるためには、チャンスに備えて、そのチャンスに気づくこと。
まずは単独行動して、試行錯誤を繰り返し、自らの経験で魚を釣るために必要な技術や知識を身につけることが、釣り上達の早道です。
ちなみに、「グッドラック(Good Luck)」は、釣りの話を題材にした話ではないですが、チャンスをつかむために、どのように準備をしておくとよいのか、あらゆる場面に広く応用できる考え方を教えてくれます。
釣りが上手くなるチャンスをつかみたい釣り人が読んでおいて損のない良書です。
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