はじめに
KujiraのaUSTが始まったので、aUSTを使って入札してみました。
というのも、これまでの入札はUSTのみでしたが、aUSTでも入札できるようになったんです。
📣 The wait is over folks. You can now use aUST to bid on ORCA, and earn interest while bids are waiting to be hit 💥
Go and get it https://t.co/TjVBVDsJPb 💰
Here’s a 🧵 on what you will see and how it works:
1/10 pic.twitter.com/GP3GfXTNru
— Kujira (@TeamKujira) February 4, 2022
ただ、Kujiraの仕組みが難しいのに加えて、aUSTで入札する仕組みもさらに難解です。
個人的には実践あるのみという考えで、少額を突っ込みましたが、まだ利益は発生していません。
この記事では、現時点で私が理解しているaUSTでKujiraに入札する仕組みと流れを説明しました。
参考にさせていただいたのは、Kujiraを知るきっかけになったsuikyo000さんの記事になります。
KujiraでaUSTを使って入札する仕組み
aUSTはAnchorでUSTをデポジットしたときに受け取るトークン。
Anchorでは、USTをデポジットするとAPY19.46%で運用ができます。
このときに受け取るのがaUST。
このaUSTを使ってKujiraでbLUNAやbETHの入札を行うことができるようになりました。
KujiraやAnchorの仕組みについては、こちらの記事で説明しています。
で、KujiraでaUSTを使って入札することについて箇条書きでまとめるとこんな感じです。
- Kujiraの入札はAnchorのローンの精算に対して行われる
- Anchorのローンの精算に対する入札はUSTでしか行えない
- aUSTではAnchorのローンの生産に対して入札できない
- KujiraでaUSTを使って入札することができるようになった
- aUSTからUST、USTからaUSTの変換はKujiraが自動で行なってくれる
- KujiraでaUSTを使って入札すると待機状態でAPR15%を獲得できる
- 入札がアクティブ化されるとAPY15%は獲得できなくなる
- 入札が成功するとbLUNAあるいはbETHを獲得できる
まず、初めてKujiraでaUSTを触るときに気になるのはaUSTだと思います。
aUSTはAnchorのEARNでUSTを預けると受け取ることができます。
あと、Kujira ORCAのaUSTページでも USTをデポジットしてaUSTを受け取ることができるようになっていますね。
次に、KujiraでaUSTを使って入札する際に設定する基本的な内容はUSTの時と同じです。
- Premium (discount)
- Bid amount
Premiumの説明はこちらの記事で説明しているので参考になればと思います。
aUSTで入札する際はUSTと違って、aUSTをUSTに変換する設定を追加する必要があります。
設定する条件は2つ。
- Loans total (million UST)
- At Risk Ratio
この2つの設定はKujiraがaUSTをUSTに自動で変換する条件となります。
というのも、上で書いたようにaUSTで入札してもAnchorのローンの清算にはUSTにする必要があります。
aUSTをUSTに変換することで、KujiraはAnchorのローンのローンの精算をする事になるので、入札する人があらかじめaUSTをUSTへ変換する条件を決めておく必要があるんです。
勝手にKujiraが変換してくれたら楽ですよね。
でも変換する条件は入札するユーザーが設定する必要があるんです。
なぜUSTに変換する条件を決めておく必要があるかというと、aUSTの状態だとAPY15%がつくからなんです。
なぜ利回りがつくかというと、aUSTはUSTをAnchorに預けた際に受け取るトークンだから。
AnchorはUSTを預けるとAPY19.5%で運用できます。
言い換えるとaUST自体が利回り19.5%のトークン。
で、aUSTをKujiraに預けるとAPY15%を受け取ることができます。
19.5%から4.5%分はKujiraの手数料として取られて、残りの15%で運用する形になります。
そして、あらかじめ設定した条件になるとaUSTがUSTに変換され、APYはつかない状態になります。
従って、aUSTで入札した場合、できるだけaUSTの状態でAPR15%を稼ぎつつ、清算されそうになったらUSTに変換して精算を待つという事になります。
いつaUSTをUSTに変えるか?が運用に影響を与えるので、その条件をLoans total (million UST)とAt Risk Ratioで設定することになるんです。
設定するLoans total (million UST)とAt Risk Ratioの条件は、あらかじめKujiraが用意してくれているLow、Medium、High、その他にCustomの中から選択できます。
ここではMediumの設定で入札する際の条件で説明しますね。
- Loan total(million UST):2m
- At Risk Ratio:95%
この条件は以下の状況でaUSTがUSTになって、入札がアクティブになることを示しています。
- Anchorに入っている担保資産(LUNAやETH)が5%下落してRisk Ratioが95%となる
- Risk Ratio 95%で清算される担保資産が2M USTになる(=Loan totalが2M)
また、Risk Ratio95%の資産が100K以下になるとUSTはaUSTに戻って、入札が非アクティブ化されます。
Loan totalとRisk Ratioの関係はKujiraのAnalyticsで見ることができます。
Loan totalがグラフの縦軸UST、Risk Ratioがグラフの横軸LTV(Loan to value)になります。
このグラフから、担保資産がどのくらい値下がりすると、Acnhorのローンの清算がどのくらい行われるかがわかります。
担保資産にはbLUNAとbETHの両方が含まれていて、担保資産の価値が下落すると、このグラフの緑色の山が右にズレてくるイメージです。
例えば、Risk Raitoが95%になった時は、45M USTが清算されることを意味しています。
Risk Raitoが90%で、約85M USTが清算。
Risk Raitoが80%で、約475 USTが清算。
この記事を書いている時点でKujiraのPool Valueは約76 USTなので、担保資産が20%下落した場合(=Risk Ratioが80%)、Anchorの約475 USTが清算される事になるので、Kujiraのプールは1%から30%まで全て清算されることになります。
以上のように、aUSTで入札すると、aUSTの利回りを得つつ、ローンの精算で稼ぐ機会を待つことができます。
設定するLoans total (million UST)とAt Risk Ratioの条件次第でaUSTがUSTになるので、精算を待っている間に15%の利回りを得たい場合は、Risk Ratioはあまり高くない方が良さそうです。
Highで設定してしまうと、頻繁にUSTに変換される可能性があるので運用としてはaUSTのメリットを受けられなくなりますね。
今回、私は上で説明したMedumでチャレンジしてみる事にしました。
aUSTでKujiraの入札を行う
次に実際にaUSTを使ってKujiraの入札を行う手順を説明します。
aUSTは上で説明したようにAnchorやKujiraで入手することができます。
基本的にはUSTを預けてaUSTを受け取る形です。
aUSTを入手したら、Kujira ORCAで入札に使います。
今回はbLUNAの入札を行いました。
以前の記事で書いたようにPremiumを5%に設定して、入札するaUSTの数量を入力して、チェックに印を入れて、「Pace My Bid…」をクリック。
続いて、Mediumを選択して、一番下のチェックを入れて「Place aUST Bid」をクリック。
Terra Stationが確認を求めてくるので「Post」をクリック。
トランザクションが完了するとMy Bidsに入札内容が反映されます。
aUSTの状態だと「Interest Earning」と表示されます。
この状態だとAPR15%で運用されている事になります。
ちなみに、Anchorの方のデポジットは自動で解除されます。
なお、設定したLoan total:2mとRisk Ratio:95%の条件を満たすと、aUSTがUSTに変わるり、My Bitsの状態が「Active aUST Bit」となります。
なおすぐにアクティブになるわけではなく、10分間の待機時間が設けられています。
アクティブの状態の時はaUSTの利回り15%は稼げない状態になっています。
TerraのトランザクションはTerra Finderで確認することができます。
最後に
aUSTを使ってKujiraの入札を行う方法と仕組みを解説しました。
aUSTで入札すると、aUSTの利回りを得つつ、ローンの精算で稼ぐ機会を待つことができます。
Kujiraの仕組みは難しいので完全に理解するのは難しいですね。
加えて、ファーミングのように毎日収益が発生するわけではなく、清算が発生するまで気長に待つ必要があります。
一方で、LUNAやETHの下落局面で稼ぐくことができるプラットフォームなので、運用の幅を作るには良い場所です。
なお、Kujiraで入札するにはUSTかaUSTをTerraで準備する必要があります。
他のチェーンから資金をTerraに持ってきてUSTにするのは、ブリッジを複数使ったり、スワップしたりと何かと面倒ですよね。
Rangoなら簡単にチェーン間の移動とスワップを行うことができますよ。
今回、私はRnagoを使ってPolygonのUSDCをTerraにUSTを持ってきました。
チェーン間の資金の移動が面倒だと感じていたらRangoを試してみてくださいね。
関連記事
オススメ記事