はじめに
FTX Japanのクオンツゾーン(Quant Zone)で自動売買する基本的なbotの組み方をまとめました。
設定したのはレンジ相場で固定価格の売買を繰り返すbotです。
仮想通貨の冬の時代はしばらく続きそうですよね。
暴落局面が落ち着いて、レンジ相場になってきた感じです。
値動きがないレンジ相場(ヨコヨコ)の後にドスンっと落ちて、またヨコヨコみたいな感じ。
値動きがなくて面白くないなー、なんて思っていませんか?
もし時間を持て余しているなら、自動売買が面白いです。
バブルの時は、目の前の界隈の動きについていくだけで余裕がなく、自動売買はハードルが高いと思って後回しにしていました。
一方で、バブル相場で自動売買ができていれば、もっと投資する機会が増えてチャンスを掴めたかも?なんて思っています。
仮想通貨の冬時は時間を持て余しているので、今まで取り組めなかった投資スタイルへの練習にもってこいです。
で、これまでやっていなかった仮想通貨の自動売買を少しずつ勉強しています。
これからきっと来るであろう春に向けて、収益機会を増やしてくのが狙い。
FTX Japanのクオンツゾーンは自動売買に簡単に始めることができるので、次の収益機会に備えるのに向いたプラットフォームですよ。
ビットコインの自動積立もクオンツゾーンなら簡単に始められます。
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今回は、固定価格で売買を繰り返す自動売買botの作り方を紹介します。
(一から始めるのは難しいので、Crypto Blueさんのサイトを参考にさせていただきました)
想定としてはレンジ相場になります。
上昇相場や下落相場には向いていないので注意してくださいね。
取り扱う銘柄はBTC-PERP。
パーペチュアルでロングとショートの両方を組み合わせて自動売買を行います。
パーペチュアルとは、現物と先物、CFDの特徴を併せ持つデリバティブ取引。
暗号資産デリバティブの先物に分類されます。
従来の先物取引では、契約時に決済満期日と、その日にいくらで売買するのかを決定しますが、パーペチュアルには限月が無く、無期限に建玉を保持することが可能です。
引用:FTX Japan
レバレッジをかけられるので、証拠金の管理には注意が必要です。
FXなどで経験があればロスカットは十分に注意すべきものだと理解していると思いますが、現物のみの取り扱いしかやったことがない場合は、小額の取引から行うことをオススメします。
FTX Japanのレバレッジは最大2倍です。
この記事では、BTC-PERPの固定価格で売買を繰り返す自動売買botをクオンツゾーンで組んだ内容を紹介します。
これからクオンツゾーンを始めたい人の参考になればと思います。
FTXの口座をまだ持っていない場合はこちらからアカウントを開設してくださいね。
FTXのクオンツゾーンに資金を入金する
まず、レンジ相場の自動売買botを組むにあたって、FTXのサブアカウントを作ります。
サブアカウントのメリットはこんな感じです。
- サブアカウントで取引していれば、メインアカウントの資金に影響がない
- 取引履歴がサブアカウントのみで集計できる
特にレバレッジをかけられるBTC-PERPなどを自動売買で取り扱う際、思わぬ事態や間違った設定でロスカットを食らってしまうことが想定されます。
その際、FTXで保有している資産全体に影響しないように、自動売買だけのサブアカウントを作っておいた方が無難です。
サブアカウントを作るには、まずウォレットのメインアカウントの表示の横にある「+」ボタンをクリックします。
今回は「レンジ相場」という名前にしました。
次に作ったサブアカウントにメインアカウントから資金を移動します。
資金の移動はウォレットの表示画面にある下の矢印から行います。
次いにメインアカウントからサブアカウント「レンジ相場」へ日本円を移動します。
サブアカウントへすぐに資金の移動が反映されます。
続いて日本円をUSDに交換します。
ウォレットの日本円の項目にある「交換」をクリック。
JPYの数量を入れて、交換先にUSDを選んだら、「日本円を売る」をクリック。
これでBTC-PERPの資金が準備できました。
なお、FTXのパーペチュアルの証拠金については、以下のように決まっています。
USDがマイナスになると他の資産がUSDに変換されるので、注意していくださいね。
証拠金として計上される通貨:法定通貨、BTC、ETH、BCH、LTC、XRP、SOL、FTT、DOT、ENJ、OMG、DOGE
証拠金として計上されない通貨:BAT
- 法定通貨:保有残高の100%が証拠金に計上されます
- 暗号資産:保有残高の50%が証拠金に計上されます
暗号資産はFTTのみ設定ページから証拠金通貨として使用しない設定が可能です。
USD残高がマイナスの場合、もしくは以下の条件を満たすときはUSD以外の証拠金をUSDに転換します。
- 毎週木曜日午前9時時点でUSD残高がマイナスの場合
- USD残高のマイナスが3万ドルに達した場合
FTX Japanは次の順番で、USDに変換します。
JPY>BTC>ETH>SOL>FTT*
*FTTを証拠金として有効にしている場合のみ
FTXのクオンツゾーンでレンジ相場の自動売買botを組む
レンジ相場の自動売買botの基本構造はこんな感じです。
- レンジの下でロングポジション(購入)→レンジの上で決済
- レンジの上でショートポジション(売り)→レンジで決済
この売買をくり返すルールをクオンツゾーンで設定して行きます。
クオンツゾーンで設定するのは大きく分けてトリガーとアクションの2つ。
- トリガー:自動売買が発動するキッカケになる条件
- アクション:自動売買の条件
1つのルールでトリガー→アクション→トリガー→アクション・・・・の繰り返しを行います。
ここでは、ロングポジションのルールと、ショートポジションのルールを作って、その繰り返し売買を行う自動売買botを作ります。
想定するレンジ相場を決める
実際に自動売買botを組んでいく前に、レンジ相場の想定を決めておきます。
ここで決めたレンジ相場はずっと続くことは想定しておらず、自動売買を練習するためのものと考えてください。
時期が変わるとレンジ相場ではなくなっている可能性が高いので、その時に合わせた価格に調整してくださいね。
想定したレンジ相場は赤枠で囲んだ範囲です。
レンジ相場の上限を21500ドル、下の価格を19200ドルとしました。
ロングポジションの設定
ここから実際にFTXのクオンツゾーンの自動売買の中身を設定して行きます。
まず口座画面の左上からメニュー画面をクリックして、「クオンツゾーン」を選択します。
「新しいルールを作成する」をクリック。
1つ目のルールとして、レンジの下でロングポジションを発動、発注するルールを作ります。
具体的には、19200ドル以下で、ポジションがなければ、ビットコイン0.01BTCを買う、という設定です。
下の条件を項目に入力して行きます。
ルール名:レンジ相場-ロング(名前はなんでも構いません)
トリガー
- 条件:(price(“BTC-PERP”) <= 19200) and (position_net(“BTC-PERP”) == 0)
アクション
- タイプ:カスタム注文の発注
- 注文タイプ:成行注文
- 買/売:買い
- マーケット:BTC-PERP(ビットコイン無期限先物)
- 注文サイズ:0.01(数量は資金と相談。ロスカットに注意してください)
実際の設定画面はこちら。
(上に書いた条件の式をこのブログ記事からコピペしてもエラーが出る場合があります。その場合は手で打ち込んでみてください)
設定ができたら、一旦このルールを保存しておきます。
次に、先ほど作成したルールのロングポジションを決済するルールを作成します。
具体的には、21500ドル以上で、ポジションを持っている時に、ロングポジションを決済する、という設定です。
まず「新しいルールを作成する」をクリック。
下の条件を項目に入力して行きます。
ルール名:レンジ相場-ロング-close
トリガー
- 条件:(price(“BTC-PERP”) >= 21500) and (position_net(“BTC-PERP”) > 0)
アクション
- タイプ:ポジション決済
- 買/売:売(ロングポジションの決済)
- パーペチュアル取引:BTC-PERP
トリガーの(position_net(“BTC-PERP”) はロングポジションの場合は、プラスの値となり、(position_net(“BTC-PERP”) > 0でロングポジションを持っている場合となります。
実際の設定画面はこちら。
設定ができたら、このルールを保存しておきます。
これで、レンジの下でBTCを買って、レンジの上でBTCを売るというロングポジションの売買設定が完了です。
続いてショートポジションの設定に移ります。
ショートポジションの設定
次は、レンジの上でBTCの売り注文を出して、レンジの下で買うというショートポジションの売買設定を行います。
具体的には、21500ドル以下で、ポジションがなければ、ビットコイン0.01BTCを売る、という設定です。
下の条件を項目に入力して行きます。
ルール名:レンジ相場-ショート
トリガー
- 条件:(price(“BTC-PERP”) >= 21500) and (position_net(“BTC-PERP”) == 0)
アクション
- タイプ:カスタム注文の発注
- 注文タイプ:成行注文
- 買/売:売り
- マーケット:BTC-PERP
- 注文サイズ:0.01
実際の設定画面はこちら。
設定ができたら、このルールを保存しておきます。
続いてロングポジションと同様に、ショートポジションを決済するルールを作成します。
具体的には、19200ドル以下で、ポジションを持っている時に、ショートポジションを決済する、という設定です。
まず「新しいルールを作成する」をクリック。
下の条件を項目に入力して行きます。
ルール名:レンジ相場-ショート-close
トリガー
- 条件:(price(“BTC-PERP”) <= 19200) and (position_net(“BTC-PERP”) < 0)
アクション
- タイプ:ポジション決済
- 買/売:買(ショートポジションの決済)
- パーペチュアル取引:BTC-PERP
注意点としては、ショートポジションの場合、(position_net(“BTC-PERP”) はマイナスの値になるので、ショートポジションを持っている場合というのは(position_net(“BTC-PERP”) < 0になります。
実際の設定画面はこちら。
設定ができたら、このルールを保存しておきます。
レンジの上でBTCを売って、レンジの下でBTCを買うというショートポジションの売買設定が完了です。
続いて、ロスカットの設定を行います。
ロングポジションのロスカットの設定
ロングとショートの売買を設定したらすぐにでも稼働できますが、相場が極端に動いた時は損失を出してロスカットされて爆死してしまいます。
なので、あらかじめ損切りラインを決めてロスカットの設定をおこなっておくことがオススメです。
ここでは、レンジの下と上それぞれから1割抜けたらポジションをクローズするという設定を行いました(練習なのでとりあえずの条件)。
レンジの下と上から計算すると、ロングは17280ドル、ショートは23650ドルになります。
まず「新しいルールを作成する」をクリック。
下の条件を項目に入力して行きます。
ルール名:ロングのロスカット
トリガー
- 条件:(price(“BTC-PERP”) >= 17280) and (position_net(“BTC-PERP”) > 0)
アクション
- タイプ:ポジション決済
- 買/売:売(ロングポジションの決済)
- パーペチュアル取引:BTC-PERP
実際の設定画面はこちら。
設定ができたら、このルールを保存しておきます。
ショートポジションのロスカットの設定
続いてショートポジションのロスカットの設定です。
「新しいルールを作成する」をクリック。
下の条件を項目に入力して行きます。
ルール名:ショートのロスカット
トリガー
- 条件:(price(“BTC-PERP”) >23650) and (position_net(“BTC-PERP”) < 0)
アクション
- タイプ:ポジション決済
- 買/売:買(ショートポジションの決済)
- パーペチュアル取引:BTC-PERP
実際の設定画面はこちら。
設定ができたら、このルールを保存しておきます。
最後に
全てのルールが完了したらクオンツゾーンの初期画面に戻って、ルールを有効化しましょう。
この時点で、状態は「無効」になっています。
ルールを1つずつ選択して「ルールを有効にする」をクリックして有効化します。
全てのルールを有効化した状態になれば完了です。
一応、ログでも確認しておきましょう。
この時は、はじめにレンジの上を超えたので、ショートポジションが発注されました。
この記事では、BTC-PERPの固定価格で売買を繰り返す自動売買botをクオンツゾーンで組んだ内容を紹介しました。
レンジ相場は今後は変化すると思いますので、設置した値も相場によって変える必要があるので注意してくださいね。
この記事の内容から、クオンツゾーンで固定価格のロングとショートの自動売買の組み方の基本について参考になればと思います。
これからきっと来るであろう春に向けて、収益機会を増やすために役立てばと思います。
クオンツゾーンを始めるにはFTXの口座が必要です。
まだFTXの口座を持っていない場合はこちらからアカウントを開設してくださいね。
投資は自己責任で。
NFA
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