はじめに
PolygonにUniswap V3が来たのでさっそく触ってみました。
実践したのはUSDT-USDCペアの流動性提供です。
これまでのUniswap V2では、価格全体にわたって流動性を提供する必要がありましたが、Uniswap V3では、希望の価格範囲に資金を集中させることができる仕様になっています。
V3のメリットを簡単にいうと、流動性を提供できる価格帯を絞ることで、より効率的に収益を稼ぐことができるということ。
ポイントは、価格帯を決定する際、価格がどの程度変動するかを予測する必要があるということです。
例えば、ETHーUSDCのペアの場合だと、ETHの価格変動の範囲を予想する必要が出てきます。
価格の予想は難しいですから、当たれば良いですが、予想範囲から外れるとその分は運用されないので、結果的に収益が落ちるリスクがあります。
ここで、ステーブルコイン同士のペアなら、価格は基本的に1から大きく変わらないので、1を中心に範囲を設定しておけばよいことがわかります。
USDT-USDCのチャートはこんな感じです。
1を中心にある一定の範囲内に収まっていることがわかります。
加えて、1により近い範囲で推移していることもわかりますね。
値動きの激しい通貨ペアよりも範囲を絞りやすいのがステーブルコインペアのメリットですね。
これまでのUniswap V2では全範囲を運用範囲としていましたが、V3では運用範囲を絞ることで、資金を効率的に運用し、収益を上げることができます。
限られた資金を広い範囲に薄く資金を供給するよりも、
より狭い範囲に効率的に資金を供給するといったイメージ。
余談ですが、この考え方は以前やってたFXの自動売買のトラリピに似ています。
トラリピは通貨ペアの値動き範囲にポジションを自動で作って売買させて収益を得る仕組みです。
オーストラリアドルとニュージーランドドルという相関が高いペアだと、ある一定の範囲内で上下するだけなので、予想が立てやすくて人気の通貨ペアなんです。
範囲が一定なら、一定の資金をより効率的に運用することができますので、結果的に収益が高くなるという感じです。
Polygon V3も価格変動が予測しやすいステーブルコイン同士のペアならリスクを抑えつつ、収益をあげられそうです。
この記事では、実施にPolygon V3でステーブルコイン同士の流動性を提供する際に設定した内容を載せましたので、これからPolygonのUniswap V3で運用を始める検討している人の参考になればと思います。
経過時間ごとに実際の報酬の額からAPYも計算してみたので参考になればと思います。
結論としては、ステーブルコインの運用として美味しい場所なので継続して運用しておく予定です。
UniswapでUSDC-USDTの流動性を提供する
まず、MetaMaskをPolygon(Matic network)に繋いだ状態でUniswapのサイトにアクセスします。
サイトの右上の「Launch App」をクリック。
Polygonへつながっていることを確認してください。
次に、サイト中央上の「プール」を選択して、「+新しいポジション」をクリックします。
このような画面が開くので、1つずつ設定を行います。
他のプラットフォームとちょっと景色が違いますね。
まず左上にある「ペアを選択」で流動性を提供するUSDTとUSDCを選択します。
すると3段階ある手数料レベルが自動で設定されます。
ステーブルコインどうしは一番低い0.05%になります。
次に流動性を供給する価格帯を設定します。
ここがこれまでになかった設定です。
価格帯を絞ることで全範囲を設定した時よりも報酬が多くなることが期待できる仕組みです。
ステーブルコインの基本の価格は1なので、今回は最小0.999、最大1.001としてみました。
先にも示したように1を中心にある範囲内で変動していて、0.999から1.001でより多くを占めているかなと思った次第です。
設定範囲が異なるとおそらく収益は異なると思いますので、範囲設定は自己責任でお願いします。
次に、預けるUSDTとUSDCの数量を入力します。
片方の数量を入れると自動的にもう片方も入力されます。
設定が完了したら「プレビュー」をクリック。
確認画面が表示されるので問題がければ「追加」をクリック。
MetaMaskが確認を求めてくるので「確認」をクリック。
完了すると、「プール」の画面にポジションが表示されます。
クリックすると詳細が表示されます。
運用実績
Uniswapの利回りは分かりにくいので、時間ごとの報酬の表示から複利運用した場合のAPYを計算してみました。
経過時間 | 報酬額(ドル) | 日利(%) | APY(%) |
約12時間30分 | 1.04 | 0.0307 | 11.8 |
約26時間 | 3.52 | 0.0500 | 20.0 |
約33時間 | 3.78 | 0.0423 | 16.6 |
約56 | 5.08 | 0.0335 | 13.0 |
※:APYの計算はこちらのサイトを使用させていただきました。
家事が忙しくて、キリのいい時間帯に確認できていませんが、ステーブルコインの運用で10%以上が出ているのでまずますかなと。
しばらく様子を見ながら運用していく予定です。
最後に
PolygonのUniswap V3でステーブルコインの流動性を提供する方法とその運用状況をまとめました。
これからUniswapを使う際の参考になればと思います。
ちなみにAAVEを使うとビットコインを担保にしてステーブルコインを借りられますよ。
2022年はAAVEで借りたステーブルコインをUniswapで運用する方法も使っていきたいと思います。
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投資は自己責任で。
NFA
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