自分が自分であろうとするとき、
競争は必ず邪魔をします。
人間関係の軸に「競争」があると、
人は対人関係の悩みから逃れられず、
不幸から逃れることができません。
なぜなら、競争の先には、
勝者と敗者がいるだけだから。
競争や勝ち負けを意識すると、
必然的に生まれてくるのが劣等感です。
劣等感の延長線上で他者はライバルになり、
いつの間にか他者全般を「敵」だとみなすようになるのです。
他者は、隙あらば攻撃し、陥れようとしてくる油断ならない敵、
世界は恐ろしい場所だとみなすようになるのです。
たとえ、敗者にならずとも、
競争の中に身を置いている人は心の休まる暇がない。
しかし、ひとたび競争の図式から解放されれば、
誰かに勝つ必要がなくなり、
「負けるかもしれない」という恐怖からも解放されます。
他者の幸せを心から祝福できるようになるし、
その人が困難に陥ったとき、
いつでも援助しようと思えるでしょう。
その他者はあなたにとって仲間というべき存在になります。
「人々はわたしの仲間なのだ」と実感できていれば、
世界の見方はまったく違ったものになります。
勝ち負けを争う場所から身を引く勇気が
あなたの世界を変えてくれます。
「嫌われる勇気」より
わたしは競争する釣りはしないことにしました。
釣りを通じて敵を作りたくありませんから。