【DeFi】イーサリアムのレイヤー2「zkSync Era」でETH-WBTCを運用する全手順を解説

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はじめに

この記事では、イーサリアムチェーンのレイヤー2である「zkSync Era」でETH-WBTCの流動性を提供して運用する流れを紹介します。

レイヤー2が気になっているけど、まだ手を出せていない人にとって参考になればと思います。

まず、イーサリアムチェーンのレイヤー2について解説します。

もし、DeFiの運用のやり方だけ知りたいという場合はこの説明は飛ばして大丈夫です。

レイヤー2とは、ブロックチェーンのスケーラビリティと速度を向上させるためのテクノロジーです。

具体的には、メインチェーン(レイヤー1)の上に新しい層を追加し、その上でトランザクションを処理することで、トランザクション処理速度の向上や手数料の低減を図ることが目的とされています。

zkSync Eraは、イーサリアムのスケーラビリティを改善するためのレイヤー2スケーリングソリューションの一つで、zkRollup技術を使用しています。

以下にzkRollupの主な特性をまとめました。

  1. トランザクションのバッチ処理: zkRollupは、数百または数千のトランザクションを一つの”ロールアップ”トランザクションにまとめることができます。これにより、ブロックチェーンの処理負荷が軽減され、スケーラビリティが向上します。
  2. データ可用性: zkRollupは、すべてのトランザクションデータをイーサリアムブロックチェーンに保存します。これにより、セキュリティが強化され、システムの透明性が保証されます。
  3. スマートコントラクトの互換性: zkRollupは、イーサリアムのスマートコントラクトと互換性があります。これにより、開発者は既存のスマートコントラクトをzkRollupに簡単に移植することができます。
  4. ガス費用の削減: トランザクションをバッチ処理することで、個々のトランザクションに必要なガス(手数料)が削減され、ユーザーはより低いコストでトランザクションを行うことができます。
  5. プライバシーの強化: zkRollupは、ゼロ知識証明(Zero Knowledge Proofs)と呼ばれる暗号技術を使用しています。これにより、トランザクションの内容を公開することなく、その正当性を証明することができます。

レイヤー2のもう一つの技術として、Optimistic Rollupがあります。

この記事ではOptimistic Rollupについて詳しくは触れませんが、zkRollupとOptimistic Rollupの比較は以下のようになります。

  • スマートコントラクト互換性: Optimistic RollupはEVMとの完全な互換性を持つ一方で、zkRollupは一部の互換性を持つものの、開発者は新たなツールを学ぶ必要があります。
  • 確定性: zkRollupはトランザクションがすぐに確定しますが、Optimistic Rollupはフラウドプルーフの窓が終了するまで(通常は1〜2週間)確定を待つ必要があります。
  • セキュリティ: 両者ともイーサリアムメインネットのセキュリティに依存していますが、それぞれが異なる手法を使用しています。zkRollupはゼロ知識証明を使用し、Optimistic Rollupはフラウドプルーフを使用します。
  • パフォーマンス: 現状では、zkRollupはOptimistic Rollupよりも高いスケーラビリティを提供します。

このように、zkSync Eraは、ブロックチェーンのスケーラビリティを向上させつつ、セキュリティとプライバシーを維持することができます。

zkSync Eraでは、手数料の削減や高速化が実現するとより、複雑な金融商品の設計が可能になったり、多くのユーザーが利用可能になることが期待されています。

この記事では、zkSync EraのSyncSwapでETH-WBTCの流動性を提供する流れを画像と共に解説します。

記事を書いている時点で、ETH-WBTCのAPRは約17%となっています。

DeFiを一度でもやったことがあれば、操作は同じなのですぐに理解できるはずです。

レイヤー2を始める際の参考になればと思います。

zkSync Eraをメタマスクに設定する

zkSync Eraで取引するためには、まずメタマスクにzkSync Eraの設定を追加する必要があります。

手動で設定を入力しても良いのですが、ChainListだとクリック操作だけで設定を追加することができて便利ですよ。

数分で完了するので、設定しておいてくださいね。

まずはChainListにアクセスします。

続いて、Search Networksにzkと入れて、zkSync Era Mainnetが表示されたら、「Connect Wallet」をクリックします。

メタマスクが立ち上がるので、承認手続きを行います。

「次へ」をクリック。

「接続」をクリック。

「承認」をクリック。

これでメタマスクにzkSync Eraの設定を行うことができました。

ETHをメインネットからzkSync Eraへブリッジする

次に、zkSync Eraでガス代や流動性を提供するためのETHをイーサリアムのメインネットからブリッジ送金します。

まず、SyncSwapにアクセスしてウォレットを接続します。

メタマスクが立ち上がるので手続きを行います。

続いて、上部メニューの「Bridge」の「Bridges」をクリック。

表示されるメニューから「zkSync Era Bridge」を選択します。

「zkSync Era Bridge」のサイトが表示されたら、メタマスクを接続します。

メタマスクが立ち上がるので手続きを行います。

続いて、表示されるウインドウの「Deposit」タブでEthereum Mainnetの「ETH」を選択した状態でブリッジするETHの数量を入力します。

なお、「Deposit to another address on zkSync Era Mainnet」をクリックすると、別のウォレットアドレスに直接ブリッジすることができます。

この機能は、メインネットで使用しているウォレットアドレスとは別に準備したウォレットアドレスに送金するときに便利ですね。今回はこの機能を利用しました。

最後にチェックボックスにチェクを入れて、「Deposit」をクリックします。

メタマスクが承認を求めてくるので、手続きを行います。

ネットワークが異なっていると以下のような表示が出るので切り替えてください。

(ネットワークはブリッジ元のEthererum Mainnetになります)

送金する際は、メインネットがわのETHでガス代を支払うことになります。

ブリッジ送金は15分以内と表示されていましたが、実際には数分で完了していました。

これでメタマスクのネットワークをzkSync Eraに切り替えるとETHの着金を確認することができました。

ETHをWBTCにスワップする

続いて、流動性を提供するためのWBTCを得るためにETHをスワップします。

やり方はまず、SyncSwapの上部メニューの「Trade」をクリックします。

続いて、ETHを選んでスワップする数量を入力して、「Swap」をクリック。

メタマスクが立ち上がるので手続きを行います。

スワップはすぐに完了しました。

なお、追加で0.05ETHのスワップも行っておきました。

(今後のエアドロにトランザクション数が関係してくるかもしれないので)

ETH-WBTCの流動性を提供する

続いてETH-WBTCの流動性を提供します。

この記事を書く時点で、ETH-WBTCのAPRは約17%となっています。

流動性を提供する際はインパーマネントロスを考慮する必要があり、個人的にはUSDTーETHのようなステーブルコインーETHのペアよりも、将来の値上がりが期待できる2つのペアであるETH-WBTCが運用先としては適していると考えています(NFA)。

インパーマネントロスについてはこちらの記事でまとめています。

流動性の提供のやり方はまず、SyncSwapの上部メニューの「Pool」の「Pools」を選択します。

次に流動性を提供したい通貨ペアを選択します。

今回はETH-WBTCを選択し、「→」あるいは「Enter→」をクリックします。

左側メニューの「Deposit」を選択して、「Add tokens in balanced proportion」にチェックを入れて、WBTCに数量を入力します(今回はMaxをクリックしてWBTCの最大数量を入れました)。

片方の数量を入れると、もう片方の数量が自動的に入力されます。

最後に「Unlock WBTC」をクリック。

(なお、「Add tokens in balanced proportion」にチェックを入れなければ、片方の通貨のみの入力で登録できますが、自動で半分がもう片方の通貨にスワップされるのだと思います。)

メタマスクが立ち上がるので、手続きを行います。

続けて、「Deposit」をクリック。

メタマスクが立ち上がるので、手続きを行います。

これでEHT-WBTCの流動性提供が完了です。

流動性提供のポジションは左側メニューの「My Position」で確認が可能です。

最後に

この記事では、イーサリアムチェーンのレイヤー2である「zkSync Era」でETH-WBTCの流動性を提供して運用する流れを紹介しました。

レイヤー2が気になっているけど、まだ手を出せていない人にとって参考になればと思います。

なお、イーサリアムチェーンからzkSync EraへのETHのブリッジを紹介しましたが、その他の暗号資産もイーサリアムや他の色々なチェーンからブリッジできるようになっています。

どの経路があるかを自分で調べるのは大変ですが、Rangoを使えば簡単に調べられますよ。

例えば、私がよく使うAvalanchからもzkSync Eraへのブリッジが行えることが一発でわかりました。

Rangoはブリッジ経路だけでなく、スワップする際も最適なプラッフォームを探してくれます。

Rangoを利用しないと、手数料を損するので、仮想通貨をスワップする際もRangoを試してみてくださいね。

Rangoを利用する

なお、投資はくれぐれも自己責任で。

NFAです。

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