1. Solanaとは?
1-1. 概要
Solanaは、高速取引と低手数料を実現することを目指したブロックチェーンプラットフォームです。
2017年にアナトリー・ヤコベンコ(Anatoly Yakovenko)氏を中心にプロジェクトが立ち上げられ、2019年からテストネット、2020年にメインネット(本番環境)が稼働しました。
独自の通貨として「SOL(ソル)」が発行されており、ネットワーク内での取引手数料やステーキング報酬に使われます。
1-2. 他のブロックチェーンとの違い
ビットコインは決済特化型、イーサリアムは汎用的なスマートコントラクトプラットフォームとして広く知られています。
Solanaは、さらに高速かつ安価に多くの取引を処理できるよう、独自の技術を導入している点が特徴です。
1秒間に数千~数万トランザクションを処理できるポテンシャルがあるとされ、「スケーラビリティ(拡張性)」にフォーカスしています。
2. Solanaの仕組み
2-1. Proof of Stake(PoS)とProof of History(PoH)
Solanaは、基本的には「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」という仕組みを使ってブロックチェーンを運営しています。
ビットコインのPoW(Proof of Work)と違って、電力消費が少なく、コンピューターの高い演算力よりも「SOLを保有してステーキングすること」によってブロック生成に参加できるのが特徴です。
さらに、Solana独自の「Proof of History(PoH)」という技術が使われています。
ネットワーク上でのイベントや取引に対して「時刻の情報(履歴)を暗号学的に証明する」仕組みです。
2-2. 高速・低コスト
Solanaは、ビットコインやイーサリアムよりも速いトランザクション処理が可能とされます。
トランザクション1件あたりの手数料(ガス代)も、イーサリアムなどに比べて格段に安いのが魅力のひとつです。
3. Solanaの主な利用例
3-1. DeFi(分散型金融)
Solanaでも、イーサリアムと同様にDeFiプロジェクトが数多く展開されています。
例:Serum、Raydiumなど。
3-2. NFT(Non-Fungible Token)
Solana上でもNFTのマーケットプレイスやコレクションが増えてきました。
低コストでNFTを発行・取引できるため、NFTクリエイターや購入者にとって魅力的なプラットフォームになっています。
3-3. ゲームやアプリ開発
Solanaの高速処理を活かして、ゲームなどのブロックチェーンアプリ(dApp)を開発する動きも活発です。
4. Solanaを保有するには
4-1. 取引所でSOLを購入
国内外の仮想通貨取引所で、SOLの取り扱いがあるかチェックします。
例:Binance、国内では一部取引所で取り扱いがあります。
4-2. ウォレット(財布)で管理
Solana専用や対応ウォレットに、購入したSOLを移して保管できます。有名なウォレットとして「Phantom」があります。
5. Solanaの注意点
ネットワークの安定性
スピードを重視するあまり、過去に何度かネットワーク停止や障害が発生したことがあります。
価格変動が激しい
ほかの暗号資産と同様、SOLもニュースや相場のセンチメント次第で大きく値動きします。
中央集権化の議論
ネットワークの高速化を実現するために、高性能なノードを運用するコストが高く、結果としてノード数が限られるとの声があります。
6. まとめ
Solana(ソラナ)は、高速・低手数料を強みとするブロックチェーンプラットフォームで、独自の「Proof of History(PoH)」と「Proof of Stake(PoS)」を組み合わせた技術が特徴です。
イーサリアムに次ぐ新たなエコシステムとして注目を集めていますが、ネットワークの安定性や分散化の課題もあり、慎重な検討が必要です。