【DeFi】今から始める!PancakeSwapで暗号資産の運用を始めるためのすべての流れを解説(ファーミングで稼ぐ)

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はじめに

この記事では、PancakeSwapでイールドファーミングする方法を解説します。

イールドファーミングは、仮想通貨ペアの流動性を提供することで報酬を得ることができるDeFiと運用の一つです。

DeFi=decentralized finance、分散型金融

イールドファーミング(流動性マイニング):分散型取引所に一時的に仮想通貨を貸し出すことで、金利を稼ぐ投資方法

数年前の仮想通貨バブルではハイリスク・ハイリターンな魔界と呼ばれる運用先が無数に現れDeFiが盛り上がった一方、潰れていった取引所も多数ある一方、あの頃から地道に運営を続けている取引所もあります。

今でも運営を続けているDeFi大手の取引所としては、AAVE、UniSwap、PancakeSwapなどです。

今残っている取引所はバブルとその後の冬の時代を乗り越えた古参。

古参ゆえに信頼に値するものがあります。

この記事で紹介するPancakeSwapも前回バブルの時に盛り上がった取引所の一つです。

大きなトラブルなく運営されている取引所なので、これからお金を預けて運用するに値するはず。

この記事では、USDTとBNBの通貨ペアを例に取って、PancakeSwapでイールドファーミングを行う流れを紹介します。

BNBチェーンなのでガス代も安くてDeFiを初めて触るにも適していると思います。

一方、紹介するイールドファーミングのバージョンはV3と言って、以前のV2よりも複雑な設定が多くあります。

この記事はDeFi初心者の人がイールドファーミングを始められることに主眼を置きました。

なので、V3の内容の全ては説明しきれていないことはお断りしておきますね。

全容をざっくり把握してから、自分なりの運用を決めていくきっかけになれば嬉しいです。

事前準備

事前準備の項目では、暗号資産を取り扱う上で基本となるメタマスクのインストールと国内取引所からの暗号資産の送金を紹介します。

すでに暗号資産のやり取りを始めている人で、この項目が不要だと思ったらすっ飛ばしてくださいね。

メタマスクのインストール

まず暗号資産をPCで操作できるようにするために、ブラウザChromeの拡張機能でウォレットアプリとしてメタマスク(MetaMask)をインストールしましょう。

メタマスクはChromeのウェブストアからダウンロードしてください。
(ウェブストア以外にあるメタマスクは詐欺ですので注意くださいね)

ウェブストアへのアクセスは、Chromeのウインドウ右上の3つの点をクリックして、「拡張機能」→「Chromeウェブストアにアクセス」から行ってください。

初めて拡張機能を使う人は不安になると思いますが、暗号資産を運用しているほとんどの人が行っている操作です。このハードルをまずは超えてくださいね。

Chromeウェブストアに行ったら、検索窓で「MetaMask」を検索してください。

以下のアイコンがあるのが正式なMetaMaskです。

似たようアイコンの詐欺アプリもあるので注意してください。

詐欺アプリかどうかを見極めるには、ユーザー数が多いかどうかなどで確認してください。

詐欺アプリはユーザー数が極端に少ないです。

(詐欺アプリで運用を開始してしまうと資産を取られてしまうので注意が必要です)

問題なさそうであれば、「Chromeに追加」をクリックしてダウンロードしてください。

「拡張機能を追加」をクリック。

「新規ウォレットを作成」を選択。

「同意します」をクリック。

メタマスクを開く際のパスワードを設定します。

忘れてしまうと取り返しが効かないので、設定したパスワードは紙などにメモして忘れないようにしてください。

メモしたら「新規ウォレットを作成」をクリック。

ここから先はメタマスクの指示に従ってインストールを進めてくださいね。

主にやるのは、この後に24の英単語からなるシークレットリカバリーフレーズが表示されるので、その確認と保存です。

シークレットリカバリーフレーズは紙などにメモして金庫など他人の目の届かないところに保管してくださいね。

シークレットリカバリーフレーズを知っていることで、ウォレットアドレスに入っている暗号資産を操作することができます。

なので、万が一別の人に教えてしまうと、大切な資産を取られてしまうので、くれぐれも教えないように気をつけてください。

暗号資産で発生する詐欺事件の多くは、詐欺師にこのシークレットリカバリーフレーズを教えることによって、資産を取られるというケースになっていますよ。

インストールが終わったら、メニューバーにメタマスクが表示されるので、ピン留めしておくと便利です。

これから使用するウォレットアドレスはここに表示されます。

メタマスクにBNBチェーンの設定を追加する

メタマスクをインストールしたら、これから扱うBNBチェーンを追加しましょう。

メタマスクにはイーサリアムなどのチェーンがあらかじめ準備されていますが、BNBチェーンが入っていない場合は、追加する必要があります。

チェーンの追加は設定を手動で行うこともできますが、Chainlistという有名なサイトでメタマスクに直接追加することが可能です。

やり方は、サイトにウォレットを接続して、検索窓にbnbで検索して、「BNB Smart Chain Mainnet」の「Add to Metamask」をクリックして、メタマスクで承認すればOK。

他のチェーンが必要になった時もこのサイトを利用すると便利ですよ。
(最近では取引所などでチェーンの設定をメタマスクに追加してくれるところもあります)

BNBを入手してウォレットアドレスに送金する

続いて、BNBチェーンで流動性を提供するためのBNBを入手します。

取引所でBNBを入手して、BNBを上で作ったメタマスクのウォレットアドレスにBNBを送付するという流れになります。

なお、流動性を提供するもう片方のUSDTはBNBチェーン上のPancakeSwapでBNBをUSDTに交換して得る流れを後で紹介します。

なお、BNBはBNBチェーンの手数料(ガス代)としても必要になります。

BNBがウォレットアドレスに入っていないとBNBチェーン上では何もできないので注意してくださいね(これ重要)。

この記事では、BNBを入手する取引所としてBinance Japanを例にとって説明します。

BNBを入手できる他の取引所としてはビットバンクがありますので、もしそちらで口座を持っていたら、ビットバンクでOK。

また、他のチェーン、例えばイーサリアムチェーンでETHを持っている場合、BNBチェーンへ持って来て、そのETHをBNBに交換することも可能です。

他のチェーンから別のチェーンへ暗号資産を送付することをブリッジと言いますが、失敗すると資産がなくなってしまう恐れもあり、中級者向けになります。

もし簡単に試してみたい場合は、Rangoを利用してみてください。

Rangoは多くのチェーン間のブリッジに対応しているプラットフォームです。

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ここからはBinance JapanでBNBを入手して、メタマスクのウォレットアドレスに送金する流れを紹介しますね。

Binance Japanの口座をまだ開設していない場合は先に口座開設しておいてください。

Binance Japanの口座を開設する

まず、Binance Japanのアカウントにログインしたら、「入金」からBNBを購入するための日本円を口座に入れましょう。

「銀行入金」を選択。

通貨が「JPY」になっていることを確認して、「次へ」をクリック。

1回あたり1,000円以上の入金が必要になるようです。

1,000円以上を入力して「次へ」をクリック。

需要なお知らせを確認したら「了解」をクリック。
(入金は1営業日以内に行われます。この時はほとんど時間かかりませんでした)

入金のための情報が表示されるので、指定の銀行口座に自分の口座から振り込みを行ってください。

振り込みが終わって、しばらくするとBinanceの口座に入金した日本円が反映されます。
(ネット銀行の振り込みが便利です)

確認方法はサイト右上のお財布マークの「ウォレット概要」をクリック。

保有資産の項目にJPYとして日本円が反映されます。

続いて、BNBを購入する手順に入ります。

BNBを購入するには、サイト上のメニュー「トレード」の「取引所(現物取引)」を選択します。

取引板が表示されるので、右の検索窓に「BNB」と入力して「BNB/JPY」を選択。

注文取引は、指値や成行で行えますが、この時は成行で行いました。

成行の場合は、支払う日本円を入力して「BNB買い」をクリックすれば完了です。
(確認画面は出てこないので、ボタンを押す前にしっかり確認してくださいね)

注文の内容は画面下の「注文履歴」から確認できます。

続いて、BNBを自分のメタマスクのウォレットアドレスへ送付する手順に入ります。

画面右上のお財布マークの「法定通貨と現物」を選択します。

続いて、先ほど購入したBNBの行の一番右にある3つの点をクリックして、表示されるメニューの「出金」を選択します。

BNBの出金画面が表示されるので、アドレス、ネットワークを順次入力していきます。

ここで、送付先のウォレットアドレスをホワイトリストに設定していない場合は、先にその設定が必要になりますので、設定しておきましょう。
(以下で簡単に説明します)

始めてBinance Japanから送金を行う場合は必須になる設定になります。

というのも、アドレスをホワイトリストに設定していないと、暗号資産を送金できないんです。

やり方は簡単です。

まず、画面右上の人マークをクリックして、「設定」をクリック。
左メニューの「セキュリティ」を選んで「出金ホワイトリスト」をクリックします。

送金先のウォレットアドレスをリストに追加して、追加されたアドレスにチェックを入れてから「ホワイトリストに追加」をクリックすれば完了です。

ここからBNBの出金画面に戻ります。

コインに「BNB」が表示されていることを確認して、
アドレスに先ほどホワイトリストに設定したウォレットアドレスを入力します。
ネットワークは「BSC BNB Smart Chain(BEP20)」を選びます。
金額に送金するBNBの数量を入れたら、「出金」をクリック。

このポップアップがでら「確定」をクリック。
(BNB Smart Chainに送金することの確認です)

送金先のアドレスの所有者について確認が行われるので、自分のアドレスであることを示す内容を選択していきます。

ここは「アンホステッド・ウォレット」
(アンホステッド・ウォレットは事業者が管理していない、すなわち自分で管理するウォレットのことです)

送金の理由を入力して最後に宣言にチェックを入れたら「送信」をクリック。

送金内容の再確認画面が表示されるので「次へ」をクリック。

セキュリティ認証を行ってください。

この画面が表示されたら送信手続きの完了です。

画面下の方で出金状況の確認が行えます。

ステータスが「Processing」になっているとまだ送信中です。

「Completed」になると送信完了です。

送信が完了したら、送信先のメタマスクを開いてBNBが着金しているか確認してください。

ちなみに、トランザクションレベルで着金を確認するには、メタマスクから「エクスプローラーで表示」をクリックしてBscScanで確認してみてください。

「Transactions」タブでBNBの茶巾が確認できます。

ちなみに、BNBを取り扱っている国内取引所は数少ないですが、MEXCなのどの海外取引所であればほとんどの取引所が扱っています。

個人的には海外取引所の口座でBNBを入手して、そこからメタマスクへ送金もよく行って来ました。

暗号資産の取り扱いに慣れてきたら試すのもありだと思います。

PancakeSwapでファーミングを始める

ここから、PancakeSwapで流動性を提供してファーミングを始める手順に入ります。

まず、メタマスクのアドレスに送金したBNBを流動性を提供するもう片方のUSDTに交換します。

USDTはUSドルにペグした暗号資産の一つです。

PancakeSwapでBNBをUSDTに交換(スワップ)する

まずはPancakeSwapにアクセスしてください。

ちなみに、上のPancakeSwapのアドレスに不安がある場合は、CoingeckoなどでPancakeSwapのリンクを探すなど、信頼できる暗号資産関連サイトからアクセスしてくださいね。

「Trade」の「Swap」を選択して、上段の通貨に「BNB」を、下段の通貨に「USDT」を選択してBNBの数量を入力して「Swap」ボタンをクリックします。

注意点
流動性を提供する際、BNBとUSDTは同じ価値の数量が必要になります。

例えば、500ドル相当のBNBと、500ドル相当のUSDTが必要になります。

Swapする際には流動性を提供する予定の総額の半分をBNBからUSDTにSwapするようにしてくださいね。

また、BNBはSwapや流動性提供など、ウォレットを操作してトランザクションを通す際に手数料(ガス代)として必要です。

すべてのBNBを流動性に提供せず、ガス代用に少し残しておきましょう。

この画面になったら「Confirm Swap」をクリック。

メタマスクがガチ上がるので、「確認」をクリック。

これでトランザクションが通ればBNBがUSDTに交換されています。

USDT-BNBの流動性を提供する

続いて、いよいよUSDT-BNBの流動性を提供します。

PancakeSwapの「Earn」から「Farms」を選択します。

暗号資産のペアがリストされている中から、「USDT-BNB」を探してクリックして表示される「Add Liquidity」をクリックします。

ちなみに、この時はUSDT-BNBのペアは2つリストされていて、違いは手数料になっています

手数料は0.01%と0.05%があり、今回は、上の図のように手数料が安い0.01%を選択しています。

基本的にやることは一緒なので、手数料の安い方を選んでおきましょう。

次の画面で流動性の提供の具体的な設定を行います。
まず、右上のView prices in の「USDT」をクリックして表示を「BNB」にしましょう。そのほうが後で確認することになる「Min Price」と「Max Price」が見やすくなります。

続いて以下の設定を行います。
(ここで操作する設定が流動性提供のキモになります)

①:流動性を提供するBNBとUSDTを入力します。片方の数値を入力することで自動で同じ価値のもう片方の暗号資産の数量が入力されます。この時は、USDTのMAXを押して入力しました。

②と③:次に流動性を提供する価格の範囲をバーを動かして設定します。
設定のポイントはざっくり言うと、この範囲が狭いほど利回りがが高く、広いほど利回りが低くなります。
また、設定した価格の範囲外になってしまうと、流動性の運用は行われなくなります(範囲に戻ってくると再度開始される)。
設定する際は、直近のBNBの値動きを眺めつつ、運用方針を決めてくださいね。
私は上下20%で設定して行っています。

④:「Enable USDT」をクリックして、USDTの操作を承認します。

メタマスクが立ち上がるので、PancakeSwapがUSDTを操作できる上限を入力して「次へ」をクリックします。

なお、安全のためにカスタム使用上限は必要な上限までに設定しておきましょう。
今回は263USDTなので、キリのいい300USDTにしておきました。
PancakeSwapは安全だと思いますが、詐欺サイトでこの操作を最大上限にしていると、資産をごっそり取られるという事態にもつながります。この操作はを行う際は、最低限の数字を入力するように心がけてくださいね。

続いて「承認」をクリックします。
(ガス代BNBが少量使用されます)

続いて先ほどの設定を反映されているの確認したら「add」をクリックして流動性を提供します。

確認画面が出るので、「add」をクリック。

メタマスクが立ち上がるので、「確認」をクリック。

これで流動性の提供が完了です。

LP(NFT)をStakeしてCAKEを焼く

流動性提供が終わったてもまだイールドファーミングの手続きは終わっていませんよ。

次は、流動性提供でCAKEをもらうためにLP(NFT)をStakeします。
(V2ではファンジブルトークンだったんですが、V3ではNFTなんです)

手続きは簡単で、USDT-BNBの「Stake」をクリックしてください。
(流動性提供が行われていると「Stake」がアクティブになっているはずです)

メタマスクが立ち上がるので「確認」をクリック。

これで流動性提供によるファーミングが開始され、報酬としてのCAKEがたまっていきます。

なお、上の画像の「CAKE EARNED」の項目にCAKEが時間とともに貯まっていきますので、CAKEだけをウォレットに取り出したい時は「Harvest」ボタンをクリックを押して手続きを行ってください(メタマスクでの承認作業になります)。

最後に

ファーミング報酬の内訳

ファーミングの報酬は流動性提供(USDTとBNB)とLP部分(CAKE)に分かれていて、報酬の多くは流動性の提供によるもので、CAKEの報酬は微々たる内訳になっています。

USDT-BNBペアのAPRが120.83%の時に確認してみると、ファーミングによるAPRは4.05%(CAKE部分)、LP Fee APRが116.78%(流動性提供による報酬(BNBとUSDT))。

なお、流動性提供した内容を確認する際は、「Trade」の「Liquidity」から行います。

流動性提供したリストの中からUSDT-BNB LPを選んでください。

LIQUIDITY部分に流動性を提供した総額と内訳及びリアルタイムの利回りが表示されます。
UNCLAMED FEESの項目に流動性提供による報酬が表示されます(この画面では流動性提供直後なのでゼロになっています)

ちなみに、別に行っているUSDT-BNBの流動性では下の図のようにUNCLAMED FEESが溜まっていて、「Collect」ボタンを押すことで報酬のみを取り出すことが可能になっています。
(報酬として、USDTとBNBを取り出すことができます)

あと、上でも少し触れましたが、USDT-BNBのペアはこの記事を書く時点で2つ存在します。

違いは手数料(0.05%と0.01%)です。

Staked Liquidityの数量が異なり、その結果としてAPRが違ってきています。
(Multiplierも異なります)

(ここでは詳しく紹介しませんが、「Miltiplier」も報酬に影響があります)

流動性提供の際の注意点

流動性提供における注意点としては、流動性提供の範囲を外れた場合です。

USDT-BNBのペアの場合、BNBの価格が設定した範囲を外れると報酬の受け取りがストップしてしまいまいます。

BNBの価格が設定した範囲に戻ってきたら運用は自動で再開されますが、ストップしている間の機会損失になりますので注意が必要です。

あと、流動性提供に伴って知っておく必要があるリスクは「インパーマネントロス」です。

少し難しいですが、運用をやりながら、理解をしておくことをお勧めします。

流動性提供で報酬をもらえる一方、インパーマネントロスによるリスクも負っていることを知っておくと、これからのDeFi運用に役立ちますよ。

インパーマネントロスを知ることで、流動性を提供する際の範囲の設定にも役立つと思います。

インパーマネントロスについては、こちらの記事で紹介していますので参考になればと思います。

この記事ではPancakeSwapでUSDT-BNBのペアの流動性を提供して、イールドファーミングを始める流れを紹介しました。

これからDeFiをやってみたい人の参考になればと思います。

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