Nouns Builderで自分のNFTを使ってカスタムNouns DAOを作る方法を解説

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はじめに

この記事では、Nouns DAOを自分で簡単に作れる「Nouns Builder」を紹介します。

「Nouns Builder」を使うと、本家Nouns DAOと同様に、自分のNFTを使ったオークションサイト、トレジャリーウォレット、提案の仕組みをプログラミング知識なしで簡単に作れますよ。

今後、社会の仕組みを大きく変える可能性を秘めているDAO (自律分散型組織)で成功した「Nouns DAO」の仕組みに触れることで、その可能性を実感するきっかけになればと思います。

Nouns DAOとは

Nouns DAOは、フロンチェーンNFTの動オークション、トレジャーリオレット、オンチェーン投票の4つの要素が組み合わさった自律分散型組織(DAO)。

現時点で『究極のNFTコレクション&DAO』と呼ばれています。

1日1体のNFT(= Noun)が自動生成され、オークションで落札される仕組みで、Nounはサングラスをかけたロボット絵が特徴。

600日以上経っている現在、落札に使用されたETHがNouns DAOのトレジャリー・ウォレットに直接入り、約30,000 ETHがプールされています。

トレジャリーの使い道はNounホルダーの投票によって決まる仕組みになっています。

オークションの売り上げはNouns DAOの10人の創業者たちへ割り当てられず、トレジャリー・ウォレット=DAOの共通の口座に振り込まれていきます。

創業者たちには10日に1回、「Nouns」のNFTが無料でもらえる設計。

Nouns DAO

Nouns Builderとは

Nouns Builderは、革新的な仕組みであるNouns DAOの仕組みを誰でもフォーク(コピー)して利用できるようにする試みで、Nouns DAOのサブDAOによる利用や、Nouns DAOモデルの普及を目的としています。

Nouns DAOの「提案」にプロジェクト内容が提出され、投票の結果によりトレジャリー・ウォレットから資金提供されたプロジェクトです。

実際の「提案」内容はNouns DAOの「Proposal #167」で誰でも確認できます。

Proposal 167 Nouns Builder Protocol

具体的には、Manager Contractと呼ばれるファクトリーコントラクトによって、NounsスタイルのカスタムDAOを作成することができます。

引用:Nouns Builder

オークション用のNFTを準備する

「Nouns Builder」で独自のNouns DAOを作るには、そのキーとなるオークションにかけるNFTのパーツ画像が必要です。

「Nouns Builder」はNounsと同様に、パーツをランダムに組み合わせることで生成=ジェネラティブNFTを生成します。

独自のNouns DAOを作る際、このジェネラティブNFTがDAOの魅力であり、重要なポジションを担うことになります。

ただ、私はクリエイターではないので、本家Nounsが公開しているパーツをそのまま使うことにしました。

NonusはCC0なので公開パーツを使用することに問題ありません。

こちらのNounsのサイトから「Traits-SVGs」をダウンロードしました。

ダウンロードしたZIPファイルを解凍しておいてください。

GoerliテストネットのETH(GoerliETH)を入手する

「Nouns Builder」はメインネット版(イーサリアムネットワーク)とテストネット版(Goerliテストネット)があり、この記事ではテストネット版でDAOを作成することにします。

テストネットはも無料で利用できるので、とりあえず触ってみたい人におすすめ。

触ってみて本運用をしたい場合にメインネット版を使ってください。

テストネット版はメインネットのETHに相当する仮想通貨GoerliETHが必要です。

GoerliETHは、タダでもらえるので、持っていない方は以下のサイトから受け取ってください。

https://faucet.paradigm.xyz/

https://faucets.chain.link/

https://goerlifaucet.com/

Nouns BuilderでNouns DAOを作る

ここからいよいよ「Nouns Builder」で自分のNouns DAOを作成に取りかかります。

ウォレットの接続

まず「Nouns Builder」のサイトにアクセスします。

メタマスクのネットワークを「Goerliテストネットワーク」にします。

左上に「TESTNET」と表示されたことを確認します。

次に、サイト右上の三本線をクリックして「Connect」を選択します。

接続するウォレットを聞かれるので、「MetaMask」を選択します。

メタマスクで「次へ」、「接続」とクリックしてNouns Builderに接続します。

General Settings

作成する独自のNouns DAOの設定を行います。

まずはじめに、赤色で囲った部分をクリックして「Dao avalar」の画像をアプロードします。

DAOのシンボルとなる画像をアップロードしてください。

この記事では、Nounsのこちらのサイトにある赤色のNounsメガネをアバターに設定しました。

アバターが設定できたら、「Dao Name」、「Dao Symbol」、「Dao Website」(任意)入力して、「Continue」をクリック。

Auction Settings

続いてオークションの設定を行います。

「Auction Duration」はオークションの期間になります。

本家Nounsでは24時間のオークション期間ですが、ここではお試しなので5分としました。

「Auction Reserve Price」は最低入札金額になり、ここでは0.001ETHとしました。

また、「Advance」をクリックすると、上のように「Proposal Threshold」と「Quorum Threshold」が設定できます。

「Proposal Threshold」はDAOへの「提案」する権利の設定で、具体的には起票できる割合を発行されたNFTの割合(%)で設定します。ここでは0.5%としました。

「Quorum Threshold」は、票決に必要な最低投票数になります。ここで設定した割合(%)の投票がないと投票自体が無効になります。

ここでは本家Nounsに従って10%としました。

ちなみに、「Proposal Threshold」を本家 Nouns と同じ0.025に使用等するとエラーが出てしまいましたので、小数点以下1桁で表現する必要があるようです。

Veto Power

続いて「Veto Power」の設定です。

これはモラルに反する提案が可決されてしまった場合に備えて、強制的に却下できる権限を運営に持たせることを許す場合には「Yes」を選択して「Continue」をクリックします。

Allocation

次に発行するNFTの配分を決定します。

例えば本家Nounsのように10%を設定すると、10回に1回は運営アドレスにミントされ、それ以外がオークションにかけられることになります。

また、「Contributions」ではデフォルトでBuilderとNounsに1%ずつ配分するようになっているので、不要であれば変更しておきます。

今回はそのまま1%を設定しました。

Artwork Setup

続いて、オークションにかけるNFTのパーツに使う画像を設定します。

「Collection Description」に説明を入力て、「Upload」で先にNounsのサイトで準備したNFTのパーツとなる画像をアップロードします。

画像のアプロードはNounsのサイトからダウンロードしたファイルを解凍した後のフォルダを選択して、「アプロード」をクリック。

アプロードが終わると、このように画像がサンプル画像が表示されるので「Continue」をクリック。

ここまででNouns Builderの項目設定が完了です。

Deploy

続いて、設定した内容を確認して、「Deploy Contracts  (1 of 2)」をクリックしてデプロイ手続きに入ります。

メタマスクが確認を求めてくるので「確認」をクリック。

(ガス代がかかるのでGoerliETHが必要です)

続いて「Deploy Token Metadata (2 of 2)」をクリック。

メタマスクが確認を求めてくるので「確認」をクリック。

しばらくすると、この画面になり、デプロイ完了となります。

デプロイ後の設定変更は「Admin」タブで行えます。

また、「Smart Contracts」タブで各種の情報を得ることができます。

Nouns Builderで作成したNouns DAOでオークションを開始する

作成したNouns DAOでさっそくオークションを開始しましょう。

オークションを開始するには「Start Auction」をクリック。

メタマスクが確認を求めてくるので「確認」をクリック。

そう、Nounsと同様にオークションを開始するにはガス代がかかるんです。

オークション画面が出たら入札額を入れて「Place bid」をクリックします。

メタマスクが確認を求めてくるので「確認」をクリック。

これで入札完了。

オークション時間が終了すると「Settle Auction」が表示されるので、クリックすると落札したアドレスにNFTが送付され、次のオークションが開始されます。

なお、本家Nounsの設定同様にオークション終了0〜5分前までに追加の入札があると、オークション期間が5分延長される仕様になっています。

ちなみに、作成したDAOの設定上、NFTの#0は運営(自分)に送付され、#1は Builder、#2はNounsのアドレスにそれぞれ送付されていました。

最後に

この記事では、Nouns DAOを自分で簡単に作れる「Nouns Builder」を紹介しました。

「Nouns Builder」を使うと、本家Nouns DAOと同様なオークションサイト、トレジャリー、提案の仕組みを簡単に作れます。

なお、「Nouns Builder」でDAOへの「提案」(Proposal)の作り方については、次の記事で紹介したいと思います。

また、上記の機能に加えて、本家Nouns DAOでも取り入れられている委任(Delegate)機能も備わっているようです。

これは、提案に対して投票権となるNFTを別のアドレスに委任することができるシステムです。

私が所属している「pNouns⚡️」では実際に本家Nounsのオークションに参加し、Noun2体を落札しました。

その経験からNounsに関心がある人にとって、「Nouns Builder」は本家Nouns のオークションを擬似体験する最も適したサイトだと思います。

今後、社会の仕組みを大きく変える可能性を秘めているDAO (自律分散型組織)で成功したNouns DAOの仕組みに触れて、その可能性を実感するきっかけになればと思います。

なお、Nouns DAOのサブDAOとして動いている「pNouns⚡️」では、Nounを2体を保有して、Nouns DAOに「提案」を行う活動を行っています。

Nouns DAOに関心がある方はぜひ「pNouns⚡️」へアクセスください。

→pNouns⚡️の公式ページ

→pNouns⚡️のツイッター

pNouns NFTを持っていれば誰でもpNouns⚡️のDAOメンバーとして参加することができますよ。

pNouns NFTのOpenSeaサイト

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