ビットコインや仮想通貨投資を始める時にオススメな書籍ってなに?と聞かれたら「ビットコインスタンダード」を第一に紹介することにしました。
理由は、この本がビットコインの細かい仕組みを解説するのではなく、貨幣の長い歴史におけるビットコインの価値を説明する内容だからです。
ビットコインやその他の仮想通貨の本質を知るには、長い貨幣の歴史でビットコインがどのような役割を果たすかを理解する方が、ビットコインの細かい仕組みを理解するよりもずっと大切です。
本質を知れば、目先の値動きに惑わされることなく、投資ができますよね。
ビットコインの仕組みを簡単に説明するとこんな感じでしょうか。
ビットコインはサトシ・ナカモトが設計した。
ビットコインブロックチェーンとは、ビットコイン所有権とその移転を記録した台帳のことで、世界各地に散らばるビットコインソフトウェアをインストールした数万のノードに分散保存されている。
新規ブロックの生成間隔を約10分、ブロック報酬をビットコイン誕生から最初の4年間は50ビットコイン、その後は約4年毎に半減するように設計した。さらに、ビットコインの総供給量を2100万枚と定めた。
変えられない。反対できない。改善できない。買収できない。破壊できない。一時停止すらできない。
引用:ビットコインスタンダード
これはビットコインの仕組みを調べると出てくる内容ですよね。
一方、この本の多くのページはビットコインの仕組みについてではなく、貨幣の歴史について書かれています。
ビットコインの説明が出てくるのはずいぶんと後ろなんですよ。
本の255ページ中、143ページからビットコインの話が出てきます。
それまでは、貨幣の歴史とその課題がずーっと続きます。
正直な話、途中の難解な部分は読み飛ばしました。
石ころから始まった貨幣経済が金本位体制、法定通貨制度へと変わっていった歴史を踏まえて、貨幣が抱える問題が詳しくまとまっています。
で、ビットコインは貨幣が抱える問題、特に貨幣の市場性、健全性、主権に関わる問題をデジタル技術で解決しよううとするプロジェクトだと紹介されています。
この本を読むまでビットコインが「主権」という大きな問題まで解決しうるとは想像もできなかったです。
現代の法定通貨の問題点。
- 現代中央銀行はインフレ退治に精を出すふりをしつつ、実際には貨幣を減価し、国民の富を奪っている。
- 政府は紙幣を刷り続けるだけで、市場が紙幣を受容する限りは、資金が底をつくという心配がない。
こんな不健全な法定通貨が大きな戦争を引き起こす原因になっているですねぇ。
で、健全な貨幣は大きな戦争をするような政府の抑制力として機能する。
それがビットコイン。
私たちが健全な貨幣を再び手にするには、政府の手から貨幣を取り戻すしかない。暴力で奪うことはできない。私たちにできるのは、政府が停止できないものを気づかれないよう静かに社会に広めることだ。
引用:ビットコインスタンダード
変えられない、反対できない、改善できない、買収できない、破壊できない、一時停止すらできないビットコインはすでに社会に広がっています。
ビットコインスタンダードは、ビットコインが世界を変えていく可能性がわかる良書。
この本を読んで、ビットコンの真の価値を理解できました。
たとえビットコインが暴落しても売らずに握り続けることができるはず。
みんなが売っているときに、ニヤニヤしながら将来の価格上昇を想像できるはずです。
→ビットコイン・スタンダード:お金が変わると世界が変わる (S・アモウズ)
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