紀州釣り師が実践する仮想通貨に関する初めての確定申告〜準備編〜

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1. はじめに

これまで金融商品で資産運用をしてきましたが、長期運用を目的としているので、基本的にバイアンドホールド。含み益はあっても、リバランス以外、ほとんど利益を確定してこなかったのが現状です。したがって確定申告とは無縁でした。ただ、昨年は資産運用のつもりで投資してきた仮想通貨が高騰してバブルの気配を感じたので一部を売却しました。結果として売却益が発生したため確定申告が必要になり、色々と調べたので忘備録として記載したいと思います。サラリーマンが確定申告をする上で必要となる源泉徴収票の見方も改めて確認してみましたよ。

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注:間違っている箇所があるかもしれませんので参考程度にご覧いただければと思います。修正は適宜行なっていきます。

2. 確定申告の準備

確定申告をするにあたり、巷の本やブログを参考にすると、仮想通貨による利益が20万円以上の場合は確定申告が必要とのことです。

ただ、仮想通貨の税制が明らかとなってからの確定申告は今年からのようなので、色々情報が錯綜していて、ネットの情報に誤りが多いことがわかりました。そもそも情報元は国税庁のはずなので、国税庁のサイトから勉強し直す事にしました。

まずは仮想通貨に関する記載。

ビットコインをはじめとする仮想通貨を売却又は使用することにより生じる利益については、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分され、所得税の確定申告が必要となります。

国税庁:No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係

次は仮想通貨が区分された雑所得について。

雑所得とは、他の9種類の所得のいずれにも当たらない所得をいい、公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金などが該当します。

国税庁:No.1500 雑所得

そして、給与所得があって、以下の内容に該当する場合は所得税の確定申告が必要となります。

(1) 給与の収入金額が2,000万円を超える
(2) 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える
(3) 給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える※給与所得の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く。)を差し引いた残りの金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円以下の方は、申告は不要です。
(4) 同族会社の役員やその親族などで、その同族会社からの給与のほかに、貸付金の利子、店舗・工場などの賃貸料、機械・器具の使用料などの支払を受けた
(5) 給与について、災害減免法により所得税等の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた
(6) 在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払を受ける際に所得税等を源泉徴収されないこととなっている

国税庁:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人

まとめると、仮想通貨は雑所得になり、その利益が20万円を超えているサラリーマンは確定申告が必要ということみたいです。

3. 所得税の税率と税額の算出

では、実際に確定申告をするとどのくらいの税率がかかり、税額はいくらになるかを計算する方法をまとめました。

注意する点は、仮想通貨を雑所得として申告する場合は、雑所得には控除がないこと、雑所得は「総合課税」の対象となるため、給与をもらっている場合はその給与所得と仮想通貨の利益を合算した金額が所得金額となることです。すなわち、課税される税率は所得の合計額に従うので、仮想通貨の利益単体では判断できないということです。

総合課税の対象となるのは、次の所得です。

(1) 利子所得(源泉分離課税とされるもの及び平成28年1月1日以後に支払を受けるべき特定公社債等の利子等を除く。)
(2) 配当所得(源泉分離課税とされるもの、確定申告をしないことを選択したもの及び、平成21年1月1日以後に支払を受けるべき上場株式等の配当について、申告分離課税を選択したものを除く。)
(3) 不動産所得
(4) 事業所得(株式等の譲渡による事業所得を除く。)
(5) 給与所得
(6) 譲渡所得(土地・建物等及び株式等の譲渡による譲渡所得を除く。)
(7) 一時所得(源泉分離課税とされるものを除く。)
(8) 雑所得(株式等の譲渡による雑所得、源泉分離課税とされるものを除く。)
(注) 上記(4)、(6)及び(8)に係る所得の計算において、一定の先物取引による事業所得、譲渡所得及び雑所得については、他の所得と区分して申告分離課税の方法により所得税が課されます。

国税庁:No.2220 総合課税制度

3-1. 給与所得

まず、給与所得についてです。給与所得の金額は、給与の収入金額から給与所得控除額を差し引いて算出します。所得税法では給与所得控除の制度が設けられているので、各種所得控除の額の合計額を差し引きます。

所得控除の種類は次のとおり。
 雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除

ちなみに、基礎控除の金額は一律38万円です。その他の控除の詳しい内容については国税庁のサイトへ

3-2. 源泉徴収票の記載から給与所得を読み取る

ここで、サラリーマンとしての給与所得を理解するために、年末に受け取る源泉徴収票の各項目の内容を以下に記載します。

支払金額

給与の収入金額(年収)に該当し、確定申告の手続きを行なう年度の1月~12月までの期間に、会社から納税者本人へ支払われた給与、手当や賞与の合計額。

給与所得控除後の金額

給与所得控除は「会社だけでなく従業員にも必要経費がある」との考えのもと、一定額を経費として年収から差し引くことで、払うべき税金を安くするという制度です。

給与所得控除はそれぞれの年収(支払金額)に応じて金額が変わります。

源泉徴収票に記載されている給与所得控除後の金額を算出する計算式は以下の通りです。

・162万5,000円未満:65万円
・162万5,000円以上180万円未満:収入金額 × 0.60
・180万円以上360万円未満:収入金額 × 0.70 – 18万円
・360万円以上660万円未満:収入金額 × 0.80 – 54万円
・660万円以上1,000万円未満:収入金額 × 0.90 – 120万円
・1,000万円以上1,500万円未満:収入金額 × 0.95 – 170万円
・1,500万円以上:245万円

所得控除の額の合計額

「給与所得控除」以外の控除(社会保険料、生命保険料の控除、地震保険料の控除、基礎控除など)の合計額が、ここに記載されています。

源泉徴収税額

1年間で徴収した所得税の合計額が記載されています。

「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引くと、課税対象となる金額が算出されます(この金額が源泉徴収票に載っていれば分かりやすいのに。。。)。この課税対象となる金額に税率をかけたものが、源泉徴収税額となります。下記の表のように課税される所得金額によって税率と控除額が異なります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

3-3. 仮想通貨に関する所得の計算方法等について

次に、仮想通貨の損益の計算です。詳しい計算方法については国税庁のこちらの資料へ

損益の計算方法は以下のようなパターンがあり、それぞれ計算方法が提示されていて、取引ごとに計算していくとかなり煩雑な作業になりそうです。

  1. 仮想通貨の売却
  2. 仮想通貨での商品の購入
  3. 仮想通貨と仮想通貨の交換
  4. 仮想通貨の取得価格
  5. 仮想通貨の分裂(分岐)

損益をまとめるのは難しいなぁと思っていたら最近、「G-tax」とうサイトが仮想通貨の損益を無料で計算してくれるとうネットニュースが最近出ていました。早速、会員登録を行おうとしたところ、1回目の会員募集はすぐにいっぱいになり登録が止められていて登録ができませんでした。仮想通貨の税金について多くの人が興味を持っていることが分かりますね。結局、私は2回目の募集で無事に登録完了です。

『G-tax』は、主要10取引所の取引履歴に対応した仮想通貨の売買による損益を計算するサービス(β版)です。海外の取引所で行った売買の履歴を円貨に換算したり、国税庁が公表した「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」に示される移動平均法により損益計算を行うことも可能です。(総平均法については近日対応予定)

具体的には、仮想通貨のウェレットや取引所から自分の取引履歴をダウンロード(エクセルやCSVファイル)して、そのファイルを G-taxに読み込ませて損益を計算するという内容です。登録した複数の取引所のデータを一括して計算してくれるので非常に便利です。

ちなみに、現時点で私が使用しているbitFlyerやcoincheckは問題なくデータを取り込むことができました。

3-4. 仮想通貨の利益と給与所得の合計に対する税率と税額

雑所得には控除がなく、上述のように仮想通貨の利益を算出したあとは、その利益と給与所得における課税対象となる金額を合計した額が、「課税される所得金額」になります。

課税される所得金額ごとの税率と税額は源泉徴収額の欄でも記載した以下の表から計算します。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

例えば「課税される所得金額」が700万円の場合、求める税額は次のようになります。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円

源泉徴収されている場合は、この税額からすでに徴収されている源泉徴収額を差し引いた額が実際の納税額になります(厳密には復興特別所得税*が加算されます)。

*復興特別所得税:基準所得税額の2.1%

4. まとめ

ここまで、仮想通貨に関する確定申告について勉強した内容を忘備録として記載しました。

なお、自分の給与収入と仮想通貨の利益のデータを元に国税庁の確定申告書作成コーナーで確定申告書を作成して税額を計算した結果は、ここで記載した内容の計算方法で算出した税額と合うことを確認しています。

今年の確定申告の相談及び申告書の受付は、平成30年2月16日(金)から3月15日(木)。もう少し時間があるので、周辺情報をより詳しく調べておきたいと思います。

注:間違っている箇所があるかもしれませんので実際の申告は自己責任にてお願い致します。

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