淡路島の春が待ち遠しいですが、淡路島の春といえば「いかなご」。いかなごの釘煮はずっと好きな食べ物の一つです。
2017年のいかなご漁は不良で、新物はかなり高価でした。
いかなご漁が待ち遠しい中、育波浦漁業協同組合さんは先週、今年の新子漁の試験操業が2月23日に決定したと報告されております。
今年のいかなご漁がどうなるか、淡路島の海で釣りをしている者としても気になるので調べ見ました。
兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センターが採集調査を実施していて、得られたデータから今年のシンコ漁(いかなご漁)の予測を以下の通り報告されています。
シンコ漁の予測
昨漁期の漁獲量は、播磨灘及び紀伊水道では平年(標本漁協における平成 19~28 年 の 10 年間、2、3 月のシンコ漁獲量の平均値)及び前年を下回った。大阪湾では平年を下 回り、前年並みであった。 今漁期は昨年と同様、産卵量や稚仔の分布量が少ないことから、“今漁期のシンコ漁獲量は、播磨灘および紀伊水道では平年を下回り、昨年並み。大阪湾では平年 を下回り、昨年並み~昨年をやや上回る”と予想される。
引用:平成 30 年漁期イカナゴシンコ(新子)漁況予報(兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センター)
シンコ:いかなごの西日本における地方名
また、大阪府立環境農林水産総合研究所 水産技術センターも同じような調査報告を出しています。
今年の大阪湾のイカナゴ漁開始時におけ るしんこの資源量は平年に比べかなり少なく、不漁であった昨年並みか昨年を やや上回る程度と予測される。また、漁期後半における加入は少ない可能性が ある。一方、2月下旬~3月上旬時点でのしんこの大きさは、昨年より大きいで あろう。
引用:イカナゴしんこ漁況予報(平成30年)(大阪府立環境農林水産総合研究所 水産技術センター)
今年も平年を下回る厳しい予想ですね。
また、稚仔の成育の見通しとして海水温が成長速度に影響しているとのことです。
稚仔の成育の見通し
稚仔の成長速度は水温の影響を強く受け、水温が高いほど成長速度が速くなる。 今年の明石海峡部の水温は、平年(平成 19~28 年の 10 年間の平均値)に比べて低 めで推移している(図 7)。 2 月 1 日に大阪管区気象台から発表された平均気温の 1 か月予報(寒気が流れ込 みやすく、向こう 1 か月の平均気温は低くなる見込み)から判断すると、今後の水 温は平年より低めで推移すると予測され、稚魚の成長速度も平年をやや下回ると考 えられる。
引用:平成 30 年漁期イカナゴシンコ(新子)漁況予報(兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センター)
今年の冬は確かに寒く、淡路島の水温は低めで推移していますよね。春から始まる淡路島のチヌ釣りにも影響が出るんでしょうかねぇ。
平年よりもかなり厳しい状況が続いているので報告書の最後には、産卵親魚を残すことも必要と記載されておりました。
昨年と同様、翌年の産卵親魚を残すことも考慮した漁獲や網あげの検討が必要で ある。
引用:平成 30 年漁期イカナゴシンコ(新子)漁況予報(兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センター)
いかなご漁の現場からチヌ釣り師として学ぶことは、ノッコミ時の釣り過ぎも気をつけないといけないことかなぁと感じました。釣れたらですけどね。。。
また、カナゴの親魚、フルセの試験操業はは2月21日とのことです。
フルセ:淡路島播磨沿岸の方言で、イカナゴの2年仔のこと
昨年のフルセ量は1日で終わってしまったので、今年はどうなるか注目です。
今年の淡路島のいかなごのくぎ煮やフルセが待ち遠しいです。
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