1. DeFi（分散型金融）とは？
1-1. 基本の考え方
DeFi とは “Decentralized Finance” の略で、「分散型の金融サービス」 を指します。
従来の金融サービスは、銀行や証券会社などの「中央管理者」が存在し、その仲介を経ないと資金の貸し借りや送金、投資などのサービスを利用できませんでした。
DeFi は、ブロックチェーン を使うことで仲介者を介さずに、世界中の誰でも金融サービスを利用できる仕組みを提供します。
多くの場合、イーサリアムをはじめとするスマートコントラクト対応のブロックチェーン上で動いています。
1-2. 従来の金融との違い
- 中央管理者がいない: 銀行や証券会社などの「管理者」を必要とせず、複数のノード（コンピューター）が取引や合意を担います。
- オープンで誰でも参加可能: ウォレット（秘密鍵の管理）さえあれば、国や地域に制限されずに利用できる場合が多いです。
- 自己管理が基本: 資金を銀行に預けるのではなく、ユーザー自身がウォレットや秘密鍵を管理し、資産のコントロールを自分で行います。
2. DeFiの代表的なサービス
2-1. 分散型取引所（DEX）
銀行や証券会社のような中央管理者を介さず、ユーザー同士が直接トークンを交換できる取引所のことです。
代表例: Uniswap、SushiSwap、PancakeSwap（BSC上）
2-2. 貸し借り（レンディング）
仮想通貨（暗号資産）を担保にして借り入れしたり、逆に預けて利息（レンディング報酬）を得たりできるサービスです。
代表例: Aave、Compound
2-3. ステーブルコイン
法定通貨（例：米ドルや円）などの価格にペッグ（連動）したトークンです。
代表例: USDT, USDC, DAI
2-4. デリバティブ・その他
DeFi では、先物取引やオプション取引などの金融派生商品（デリバティブ）を扱うプロトコルも存在します。
3. どうやってDeFiを使うの？
- 対応ウォレットを用意（例：MetaMask、Phantom（Solana系））
- 仮想通貨を準備（取引所で購入しウォレットへ送金）
- プロトコルにアクセスし、資金を預ける・交換する
4. DeFiのメリット
- 誰でもアクセス可能
- 透明性（ブロックチェーン上の取引履歴が公開される）
- 自主的な資産管理
- イノベーションのスピードが速い
5. DeFiのリスク・注意点
- ハッキング・スマートコントラクトのバグ
- 価格変動リスク・清算リスク
- 流動性リスク
- 規制面の不透明さ
- 自己責任
6. DeFiの今後の展望
DeFi はまだ新しい分野ですが、金融サービスのオープン化やイノベーションを加速させる可能性があります。
レイヤー2（L2）技術の発展により、手数料や処理速度の問題が改善されると期待されています。
7. まとめ
DeFi（分散型金融）は、銀行などの仲介機関を介さずに金融サービスを利用できる仕組みです。
一方で、ハッキングや価格変動リスクなど、自己責任での利用が求められる点にも注意が必要です。
DeFi の世界に興味を持ったら、まずはウォレットの作成や小さな取引から始めてみると良いでしょう。