1. 東浦と西浦の潮位変化の差
一般に淡路島の東側を東浦、西側を西浦といいます。東浦は地名でもありますね。
ご存知の方もいると思いますが、東浦と西浦では潮位変化に差があります。
実際に前回の釣行日である6月18日で比較してみました。
この日は大潮で、干潮時刻を比較すると分かりやすいと思います。
淡路島の東に位置する洲本の干潮は11時24分。
一方、淡路島の西側に位置する江井の干潮時刻は15時24分でした。
江井と洲本で干潮時刻が4時間も異なってることになります。
ちなみに、淡路島の南に位置する福良は洲本とほとんど同じ時刻で干潮を迎えています。
2. 潮位変化の差が起きる原因
この潮位変化の差は潮の流れにあるようです。
紀伊水道に入ってきた潮汐(海水の干満)は2つに分かれ、一方は鳴門海峡南側へ到達し、満潮を迎えます。
もう一方は友ケ島へと向かい、大阪湾、明石海峡を経由して、鳴門海峡北側へと到達します。
加えて、瀬戸内からの潮も影響してると考えられます。
もう少し広い範囲で潮の干満差を説明した文章が第六管区海上保安本部 海の相談室 「海の豆事典 7 瀬戸内海の潮汐の干満差はどれぐらい?」 に記載されていて、そこでは瀬戸内の干満差を以下のように説明しています。
潮汐は、当豆事典の2ですでに紹介しましたように、主に月や太陽などの引力によって引き起こされる海面の周期的な昇降です。
潮汐の現象は場所により異なり、また、同一地点でも月齢(月の満ち欠け)、季節などにより特有の変化をします。
瀬戸内海の潮汐について一般的に説明しますと、太平洋に生じた潮汐は潮浪(潮汐の波)として紀伊水道と豊後水道から入り、 紀伊水道から入った潮浪は大阪湾に入り、明石海峡をとおって、備讃瀬戸に到達します。
また、豊後水道から瀬戸内海に入った潮浪は 2派に分かれ、一つは周防灘を西へ進み関門海峡に達し、もう一つは東へ進み備讃瀬戸に達し、紀伊水道から入った潮浪と出会います。
潮汐は、一般に1日2回の規則正しい満潮と干潮があり、満潮と干潮の変動する幅を干満差といいます。日本付近の干満差は、太平洋側 で大きく、日本海側で小さくなっています。
場所によって干満差に差があるのは、海岸の形や水深などの条件によって潮浪が共振を起こす ときわめて潮差が大きくなるためです。
瀬戸内海とその他の場所の潮汐を比較してみますと、広島、岩国、呉で特に干満差が大きく、 広島湾での潮干狩りが大変盛んなのもこのためです。
淡路島では紀伊半島から入ってくる潮汐と、瀬戸内海から入ってくる潮汐に加えて、海岸の形や水深などの条件で地域によって潮位変化の差が生じていると考えられるのではないでしょうか。
3. 潮位変化の差を味方につける
釣り人にとって、潮の干満は釣果に繋がると考えますので、潮位変化の差は釣行の参考になるのではないかと思います(個人的には干潮時間の前後に釣果が出る経験を多くしています)。
例えば釣りをしていて、水潮、赤潮、悪天候、その他に漠然と釣果が悪い時に、場所移動を考え始めます。
仮に上の6月18日に洲本で釣りをしていて、移動を決断した時間に干潮を過ぎていた場合、同じ東側ではその日は干潮で釣りができませんが、もし西浦へ移動した時、条件さえ合えばもう一度干潮で釣りができることになります。
淡路島は基本的に幹線道路以外は交通量が少なく、山越えとなるとほとんど信号がないのが現状なので、移動は比較的短時間で行えます。
従って、淡路島各地の潮見表を把握しておくことが重要となってきます。
4. 潮見表
潮見表はいろいろなところから入手できますが、ここでは先日、釣友から教えてもらたった潮見表サイトをご紹介します。
日本沿岸736箇所の潮汐表が閲覧できます。
淡路島だと岩屋、江崎、室津、江井、阿那賀浦、仮屋、洲本、由良、福良が載っています。
5. まとめ
淡路島の東側と西側では潮位変化に差があるため、干潮や満潮の時間を地域ごとに把握する必要がある。
潮位変化の地域差を利用して釣行のスケジュールを立てるのも面白いと思いました。
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